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【感想】映画『ツイスター(1996年)』 親の仇は「竜巻」! 予報研究に命を懸ける娘の情熱

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公開から20年以上経った映画『ツイスター』。
僕が6歳の時に公開された映画です。
結構古い映画なんですが大好きなんですよね。たまに見返しています。

 

「災害」に立ち向かう映画の中では、未だに僕の中のベストです。

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(引用:http://kimagureeiganikki.blog.fc2.com/blog-entry-265.html

 

『ツイスター』は冒頭部分が「肝」である。

 

読者ハ読ムナ(笑)」で、著者である藤田さんが「物語の最初に展開を示せ」と書いています。
要するに、「このお話は誰がどういう目的で何をするお話なのか」、そして「誰に感情移入すればよいのか」を漫画なら漫画の冒頭部分で示しなさい、ということです。

 

そうすることで、読者が混乱しないようにしなさいというアドバイスです。

 

この本は漫画論の話ですから、むろん『ツイスター』のことは一言も出てきません。
しかし、この「冒頭で示せ」のいい例が『ツイスター』だと僕は思っています。


映画『ツイスター』では、わずか開始3分で「幼少期の主人公が、家族もろとも竜巻に襲われるシーン」が示されます。つまり、これが劇中活躍する主人公の行動原理なわけです。
またこの冒頭部分で「竜巻=恐怖=敵」がよく描かれているので、「ああ、この映画は竜巻を倒す映画か」とすぐに理解できます。

 

他にも、竜巻の性質や専門用語など重要なことがあるのですが、これらも15分ほど観れば分かるようになっています。それもごく自然な流れの中で説明されているから驚きです。
これがあることで、映画全体が分かりやすい構造になっている。ストレスなく展開が頭に入ってくるんです。

 

飽きない展開! 10分ごとに何か起きる!

 

今回、見直すにあたり時間ごとの展開に注目していましたがおよそ10分ごとに何か起きています。これが飽きない秘訣でしょうね。大体、竜巻が発生して、追いかける展開になります。テンポがいいとは、まさにこのこと。

 

なぜ竜巻を追いかけるか

 

主人公達は「ストーム・チェイサー」です。つまり、台風を追いかけるのが仕事です。
なぜ追いかけるかというと、秘密兵器を使うためです。

 

秘密兵器とは何か。それは小型の計測器です。
見た目は「ガチャガチャ(カプセルトイ)のカプセル」をたくさんドラム缶に詰めたようなもの。このカプセル満載のドラム缶を竜巻に吸い込ませようと何度も試みます。

 

これが、なかなかうまくいかない。
竜巻は生き物です。予測できない動きをたまにするんです。
映画の面白いところです。

 

カプセルの一つ一つは計測器になっています。これらが竜巻に巻き込まれると内部の情報(気圧とか気温とか)をリアルタイムに観測できます。どれか一つ竜巻のメカニズムが分かれば、将来発生する竜巻の動きを正確に予測できるようになる、というわけです。

 

5回も現れる竜巻

 

映画の中で竜巻が5回登場します。

 

うち4回は主人公が戦います。つまり追いかけるということ。
この戦いにおける勝利とは、「秘密兵器」を竜巻に巻き込ませること。
結構、惜しいところまで行くんですが、これがなかなか難しい。悔しい展開が続きます。

そして1回は完全なる不意打ち。
予測していなかった竜巻に主人公たちが巻き込まれてしまいます。まさに死にかける。
常にギリギリの戦いです。ハラハラドキドキする部分です。

 

どんなお話か(ネタバレ)

 

1.主人公一家が史上最強の竜巻に襲われる

2.家も財産も全て失ったうえに、パパまで失う

3.竜巻警報が遅かったから逃げ遅れた

4.成長した主人公は竜巻警報の精度向上に命を懸ける

5.竜巻と何度も戦う

6.戦いの中で得たヒントをもとに、みごと竜巻に打ち勝つ(計測に成功)

 

ストーリー進行

 

3分 幼少期の主人公一家が史上最強の「竜巻」に襲われる(幼少体験)
5分 すべて失ったうえに、父親も失う
15分 第1回戦(ピンチ!)
30分 第2回戦(狂気じみた喜び)
40分 伏線(つかの間の休息)
50分 第3回戦始まり
60分 第3回戦終わり(挫折)
70分 休息。そして不意打ち! 弱り目に祟り目。(絶対に許さない)
80分 伏線回収。竜巻打倒のヒント
90分 最終決戦へ
100分 決着

 

ライバルが「データ」野郎www

 

ライバルとして登場するキャラが魅力的ですねえ。愛すべきバカとして。
まあ、嫌な野郎ですが。


例えるなら、バトル漫画に登場する敵キャラですね。しかも序盤に倒される感じの。
「お前のデータは解析済みだ! オレ様には勝てんぞ! ふはははは!」みたいなことを、主人公に言っちゃうようなヒョロガリ野郎です。

 

キルラキル』でいうところの犬牟田です。

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あるいは『半沢直樹』の「タブレットニキ」こと福山ですかね。

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ライバルも「ストーム・チェイサー」です。主人公達より先に竜巻のメカニズムを解明して金儲けをしようというわけ。人命救助という使命より、カネを優先するような男です。

 

奴はカネにモノを言わせて、超ハイテク機材を揃えています。
クルマも黒塗りのゴツくてかっこいい車で統一されています。
もともと主人公達と一緒に仕事をしていたらしいですが、裏切った感じですねこれは。


ただ、ライバルには「勘」とか「センス」といったものが無く、いくら良い機材を持っていてもそれはただの『宝の持ち腐れ』。「使いこなせていない感じ」がビシバシ伝わってきます。ここがいいね。

 

一方の主人公たちは資金がギリギリ。機材もおんぼろです。クルマも車種がバラバラです。たぶん、各自持ち出しなんでしょうね。でも情熱がすさまじい。これはライバル勝てないよ。

 

主人公グループは、自分達らしいカスタマイズしてる感じがとてもいいです。ソコソコの機材を使いこなして、ライバルにも竜巻にも負けない感じが実にいい。

 

「量産機を使う敵方」「寄せ集めの試作機で戦う主人公達」って感じの構図ですね。素晴らしい。

 

『イントゥ・ザ・ストーム』より『ツイスター』が面白い理由

 

竜巻映画として『イントゥ・ザ・ストーム』というのもあるのですが、あれはイマイチでしたね。

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2014年の映画ですから、確かに迫力はありました。
ただ、ストーリーの展開が群像劇ですので、視点がコロコロ変わる。ここが気に入りません。「分かりにくいわ!」と。

 

あとやっぱりパニック映画の側面が強いですね。まあ、パニック映画なんですけど。
ぐちゃぐちゃにされるだけで、ストーリーがあまりないように思えました。
キャラもそれほど魅力的ではありませんでした。

 

あと、『ツイスター』は自然をただの「支配されるべきもの」としてだけではなく、「畏怖」の対象としても描いているような場面があるのですが、『イントゥ・ザ・ストーム』にはそれが欠けている。そこも気に入りませんでした。

 

まとめ

 

映画『ツイスター』は、パニック映画であり、人間ドラマでもある。
竜巻との戦い、ライバルとの戦いを通じた、人間同士の熱いやりとりをぜひ見てほしい。
クライマックスは、とても美しい。