僕はリサイクルショップに勤めています。
先日「除雪機」を買い取りました。
ただ……
「除雪機」なんて自宅に無いですし、今まで使ったことも無かったので扱いに苦労しました。
ただ、説明書を読みながら、あーでもない、こーでもないと除雪機をいじっていくうちに段々と除雪機のことが分かってきました。
というか「エンジンの仕組み」が分かれば、多分大丈夫です。
あとはレバーに書いてあるので、直感的に動かせます。
問題はエンジンなんです。
エンジンさえ分かれば、とりあえず動かせるようになります。
なのでこの記事では、僕が除雪機のエンジンの仕組みについて疑問に思ったことをまとめて解説します。
自問自答のメモですが、誰かのお役に立てれば幸いです。
※除雪機に限らずガソリンで動くエンジンなら基本的な仕組みは同じだと思う。
※解説が間違っていたら正しい情報を教えてください。
- 除雪機のエンジンのかけ方
- セルスターターとリコイルスターターって何が違うの?
- チョークって何?/ガソリンの濃度を一時的に高める
- バッテリーチャージャーはどうして「プラス」からつなぐの?/感電するリスクを減らすため
- まとめ
除雪機のエンジンのかけ方
ぶっちゃけ説明書読んでくださいwww
それが一番ですwww
正直なところ、除雪機の形は様々です。
ホンダとかヤマハとかメーカーによってもエンジンは違いますし、同じメーカー製でもモデルや年式によっても、微妙にエンジン始動のやり方が違います。
説明書の通りに動かすのが一番安全で、間違いないです。
ただ、リサイクルショップに持ち込まれる除雪機は「本体だけ」という場合もあり、その場合は当然「説明書」が付いてきません。
そんな時はすごく困ります……。笑
とは言え、結局はガソリンで動いているエンジンです。
大まかには同じような始動方法な気がしています。
(だから最近は何となくでも動かせるようになってきた)
だいたいこんな感じです。
- ガソリン供給コックを「切」から「出」にする
- 前進&後進レバーを「中立」にする(安全のため)
- チョークを全開にする
- リコイルスターターのハンドルをある程度力強く引っ張る
- ハンドルを引っ張ると同時に手元のエンジン始動ツマミを「停止」から「始動」にひねる
- 数回やるとエンジンがかかる
- チョークをゆっくり閉める
- エンジンを高速回転させつつ放っておく(エンジンを暖める)
- エンジンが暖まったら「中立」位置からレバーを前進か後進に変える
- 除雪機を動かし始める(前進、後進、除雪開始)
こんな感じですかね~。
逆にエンジンを止めるときは簡単で
- レバーを「中立」に動かしたあと、手元のツマミを「停止」にひねるだけ
です。
クルマの運転をしたことがある人ならイメージしやすいと思いますが、クルマのエンジンを切るときの操作とおんなじです。
ツマミをひねればエンジンが切れます。
あとは念のため「燃料供給ノズル」を「切」にして、ガソリンが漏れないようにしておけば安全でしょう。
セルスターターとリコイルスターターって何が違うの?
説明書を読んでいると「リコイルスターター」って言葉と「セルスターター」って単語が出てきて、すごく悩みました。
でも言ってることはそんなに難しいことではなかったです。
要するに、エンジンのかけ方は2種類あるってこと。
それがセルスターターとリコイルスターター。
そのどっちを使うかって話ですね。
上で紹介した方法は「リコイルスターター」のほう。
じゃあ「セルスターター」はどんな方法かって言うと、超簡単。
「ツマミを始動に回す」
ただそれだけ。
これこそクルマのエンジンをかけるときと一緒ですね。
燃料コックを開きました、チョークを開きました、ツマミを「始動」側に回しました。
これで終わり。
あとは勝手にエンジンがかかる。
その先はリコイルスターターの時と同じで、エンジンが暖まるのを待ってから動かし始めれば大丈夫。
本当にそれだけです。簡単です。
じゃあ、セルスターターとリコイルスターターの何が違うのかというと、発電の方法が違う。
セルスターターは「バッテリー」に溜めてある電気を使ってエンジンを回し、電気を発生させてエンジンをかける方法。
一方でリコイルスターターは、手でハンドルとヒモを引っ張り、磁力の力で「電気を起こし」、エンジンをかける方法。
正直、セルスターターのほうが簡単。
だってツマミを回すだけだからね。
ただ、バッテリーが上がってるとか、エンジンが冷え切ってるときにセルスターターは使えない。
そこで、リコイルスターターの出番。
手でハンドルを引っ張って人力で電気を起こすから、バッテリーがあがってようが、エンジンが冷えてようが関係ない。
というわけで、上のエンジン始動の解説では「リコイルスターター」の方法を紹介しました。
バッテリーが上がってるかよく分からないときは、リコイルスターターが無難です。
チョークって何?/ガソリンの濃度を一時的に高める
「チョーク」ってのもくせ者でしたね。
「なんやねんチョークって……。」って感じでした。笑
結論から言うと、チョークってのは「ガソリンの濃度を一時的に高めて、ガソリンに火が付きやすくするレバー」のことです。
セルスターターだろうが、リコイルスターターだろうが、エンジンのかかり始めはガソリンに火が付きにくいです。
そこで「チョーク」機能(レバー)を使ってガソリンの濃度を一時的に高めているわけですね。そうすることでて火が付きやすくしてるってわけ。
ただ、エンジンがかかった後はゆっくりとチョークを戻さなければならない。
なぜか。
ひとつは、一気にチョークを切ると火が消えちゃうことがあるから。
ゆっくりと戻す。
もうひとつは、チョークを開きっぱなしの状態で使うと、ガソリンの濃度が高すぎて燃費が悪いし、何よりもエンジンの中がガソリンでベチャベチャになっちゃって、着火プラグがおかしくなる。(プラグがガソリンで濡れる=火が付かない)
だから、チョークを開くのは「エンジンを始動するときだけ」って覚えておけば、おのずとエンジンがかかった後は「チョークを切る」という手順を忘れないはず。
エンジンがかかったら、チョークは必ず切ろう。
絶対に忘れないようにね!
バッテリーチャージャーはどうして「プラス」からつなぐの?/感電するリスクを減らすため
バッテリーが上がってる場合は、バッテリーチャージャーをつなげば給電できるのでエンジンがかかります。
クルマと同じですね。
エンジンがかかってしまえば自動で充電されるので、かかってしまえばこっちのもんです。
で、バッテリーチャージャーをバッテリーにつないで充電するわけですが、プラス極とマイナス極でつなぐ順番があるんですね。
必ず、プラス側からつないで、次にマイナス側をつなぎます。
プラスを先につないで、マイナスはその後。
逆に、外すときはマイナス側を外してからプラス側を外します。
マイナスを外してから、プラスを外す。
理由は「感電防止」です。
バッテリーってのは、要は電気です。
当然電気を扱う以上、電気が体を流れる危険=感電というリスクがあります。
バッテリーを扱うってことは、危ないんです。要注意です。
電気というのは、普段は意識してませんが、実はプラス側からマイナス側に流れています。
プラス側の端子から電気が出てきて、マイナス側の端子に戻っていくんですね。
プラスとマイナスの間に動力があれば、それを動かすという仕組みです。
小学校の理科の授業で豆電球を点灯させた記憶を呼び起こしてください。
でも、もしその間に人間の体や指や腕や足があると、体に電気が流れます。
つまり感電します。
これを防ぐためにプラス側をつないだ後に、マイナス側をつなぐんですね。
マイナス側をつなぐ前なら、プラス側が仮にショートする回路になっていたとしても、まだマイナス側がつながって無いので感電はしません。
安全のためにマイナス側を最後につなぐんです。
外すときはこの逆で、マイナス側から外します。
マイナス側を先に外しておくことで、回路を確実に切断することができます。
仮にプラス側をうっかり触ってしまったとしても、マイナス側を先に外していれば感電することはありません。
そんなわけで
- 接続するときは「プラス」→「マイナス」の順番。
- 取り外すときは「マイナス」→「プラス」の順番。
になります。
電気がどっちの極から出て、どっちの極に戻るのかを覚えておけば順番が分からなくなっても正しい手順をすぐに思い出せるはずです。
まとめ
- 除雪機のエンジンのかけ方=「ガソリン供給コック」→「レバーは中立」→「チョーク全開」→「リコイルスターター」→「ツマミ始動位置」→「チョーク閉め」→「エンジン高速回転」→「除雪作業開始」
- セルスターターは「バッテリーの電気を使ってエンジンをかける方式」のこと。
- リコイルスターターは「手動でエンジンをかける方法」のこと。
- チョークとは「ガソリンの濃度を一時的に高めて火をつけやすくする装置」のこと。
- バッテリーはプラス側からつなぎ、外すときはマイナス側から外すと感電リスクが抑えられる。