PER(Price Earnings Ratio)とは、「株価収益率」のことです。
現在の株価が「割安」か、「割高」かを判断するときの指標となります。
現在の株価が「割安」か、「割高」かを判断するときの指標となります。
投資家が重視する指標の1つです。
「PER(株価収益率)」って何?
PERとは「Price Earnings Ratio」のことで、日本語訳すると「株価収益率」となります。
投資家ならば最低限知っておきたい3つの基本指標「EPS」、「PER」、「PBR」のうちの1つです。
PERを使えば、現在の株価が「割安」か、割高」か判断する基準となります。
PERの算出方法は以下の通りです。
PER(倍)=現在の株価÷EPS(1株あたり利益)
計算式を見て分かる通り、PERは「EPSに対して株価は何倍の値か」を知るうえで重要な手がかりと言えます。
例えば、
現在の株価=2,000円
EPS=100円
EPS=100円
だったとしましょう。
するとPERは何倍になるでしょう。
PER=2,000÷100=20(倍)
答えは「20倍」となります。
「PER(株価収益率)」の意味
PERに絶対的な数値の基準はありません。
「10」なら良いとか、「20」なら悪い、と言うようなものではありません。
先ほどの例で言うと「PER=20(倍)」ということは、1株あたり利益(ESP)に対して20倍ということです。
EPSは「会社の当期純利益」を「発行済み株式数」で割ったものなので、平たく言うと1株あたりの「分け前」と解釈することが出来ます。(厳密には違いますが、軽く考えてください。あくまでイメージです)
株主から集めたお金を使って商売をした結果、お金が残った。
その残ったお金を、株主の人数で割って山分けした。それがEPSです。
仮に上の会社の株を買うとすると、
1人あたりの分け前が「100円(EPS)」の会社の株を、その「20倍(PER)」である「2,000円(現在の株価)」で買うということになります。
「PER(株価収益率)」の使い方
PERの数値に絶対的な基準が無いことはすでに述べた通りです。
したがって、相対的に「割安」か「割高」かを判断します。
したがって、相対的に「割安」か「割高」かを判断します。
使い方としては2通り考えられます。
- その会社の「過去のPER」と「現在のPER」を比べる。
- 同業他社の「現在のPER」とその会社の「現在のPER」を比べる。
これまで過去10年以上「PER=20倍」だったものが、「PER=15倍」になれば「割安」と判断できます。
また同じ業界の他社が軒並み「PER=10倍」の中で、その会社だけが「PER=15倍」であれば「割高」と判断できます。
「じゃあPERは低ければ低いほど良い?」
「10倍より1倍が良い? 1倍より1倍未満が良い?」
「10倍より1倍が良い? 1倍より1倍未満が良い?」
そんなことも考えてしまいますが、答えは分かりません。
PERは「現在の株価」を反映しているので、結構簡単に上下するからです。
たとえば株価が「2,000円」の会社があったとして、粉飾決算がバレて改善も見込めず倒産寸前まで追い込まれたとしましょう。株価は大暴落するはずです。
でもEPSの値は変わらないので、株価だけが一気に「20円」まで落ち込んだとしたら、
PER=20÷100=0.2倍ということになります。
もともと「PER=20倍」の会社の株が「PER=0.2倍」まで下がったのですから「超割安」と言えますが、果たしてお買い得と言えるでしょうか。
言えませんよね?
やはりPERに絶対的な数値は無いのです。
また、成長企業や知名度のある企業は人気が高いので株価は上昇傾向にあります。
先ほど述べた通り「PER」は株価で大きく動くので、そういう会社のPERは何十倍、何百倍といった数値を出します。
先ほど述べた通り「PER」は株価で大きく動くので、そういう会社のPERは何十倍、何百倍といった数値を出します。
「割高」と考えることも出来ますが、それだけ人気があるということなので、会社の財政基盤がしっかりしていれば「将来性」や「安定性」のバロメーターとなり得ます。
したがって、投資対象を選ぶときに「PER」を使うなら、
なるべく「PERが低く」、それでいて「成長」が期待できるかどうか
で判断すべきです。
少なくとも「PER」に絶対的な基準を設けて、それだけで判断するは禁物です。