肺がんは男性なら10人に1人、女性なら21人に1人が発症すると言われている。
2014年のデータによれば、毎年7万人以上の人が肺がんで亡くなっていると言う。
肺がんになる最大の原因は「喫煙」である。
肺がんになりたくなければたばこは即刻止めるべきだ。
肺がんの原因は「喫煙習慣」
たばこを吸う人は肺がんになりやすい。
喫煙者は非喫煙者に比べて肺がんになるリスクが3倍~4倍になることが分かっている。
また肺がんによって亡くなった人のうち、男性の69.2%がたばこが原因と推定されている。(女性の場合は、19.8%)
肺がんは60代~70代で発症しやすいが、まれにまだ若いうちに発症することがある。そういう人は「10代から喫煙があった」と回答している場合が多い。
身体がまだ未熟な成長期に喫煙歴があると肺に深刻なダメージを与えるのだ。
発がん性物質が含まれたたばこの煙を吸うのは、なにも喫煙者本人だけではない。
煙は空気中を漂うのだから、当然周囲の人も煙を吸う可能性があるだろう。
これが受動喫煙である。
受動喫煙にも肺がんのリスクを高める研究結果が報告されており、喫煙者と同様に煙を肺に入れないよう注意する必要がある。
「禁煙」が肺がん予防になる
肺がんになりたくなければ、とにかくたばこは止めるべきだ。
禁煙すれば自分の肺だけではなく、周囲の人も救うことになる。
食生活でいえば、野菜や果物を多く摂取すると肺がんのリスクが減るという報告がある。
偏食は避け、健康を意識したバランスの良い食事で肺がんを予防したい。
肺がんの症例
- 咳や血痰
- 胸の痛み
- 喘鳴(呼吸がゼーゼーする)
- 発熱
- 息切れ
早めの肺がん検診を!
40歳になったら一度、肺がん検診を受診することをおすすめする。
(胸部X線検査)
喫煙指数というものをご存じだろうか。
「1日に吸うたばこの本数」×「喫煙年数」で算出される値のことだ。
高ければ高いほど、肺がんになるリスクが高いと言える。
例えば、20歳から1日に40本を20年続けると40歳になる頃の喫煙指数は「800」である。
「400」以上が肺がんになる可能性が高く、「700」以上では肺がんに限らず、喉頭がんも加えてがんになるリスクが数十倍に跳ね上がると言われている。
冷静に自分の「喫煙指数」を計算してみて「ゾッ」とする値ならば、早めの検診をおすすめしたい。
肺がんは手遅れになりやすい
肺がんは静かに進行する。
ほとんどの場合は、肺がんの自覚症状が無いまま悪化していくという。
そして気づいた時には、ステージⅢ(リンパ節に転移あり)やⅣ(他臓器に転移あり)の場合が多い。
自覚症状が出てからでは遅いのである。
40歳になったら検診を受けるべきだし、40歳にならなくても喫煙指数が高くならないうちにたばこをやめることが、肺がん予防に効果的であると言える。