文章を書く仕事をしていて、普段なにげなく「生きる」と「活きる」を使い分けているのですが、どういう風に使い分けているのか自分なりの考えをまとめておきたいと思います。
結論から言うと……
生きる:命そのもの、生きることの意味で使う。生活そのもの。
(ex.山で生きる.自然の中で生きる.)
活きる:「活用」や「価値の発揮」と言う意味で使う。
(ex.資格が活きる.素材を活かして.)
「生きる」と「活きる」の違い/「生命そのもの」かどうか、「活用」で置き換えられるか
生きる=「生命そのもの」の意味合いを強調
生きる:「生命そのもの」の意味合いをより強調した言い方。命があって、今生きている。転じて「生活する」も含めて「生きる」を使うイメージ。
例:「山と生きる」「地球は生きている」「大自然の中で生きる」
活きる=「活用」に置き換え可能
活きる:「活用」とか「有効」とか「役立つ」とか「価値が発揮される」という意味で使う。「命」とはあまり関係ない。
例:「資格が活きる」「スキルが活きる」「勉強が活きる」「素材を活かす」「活きた知識」
「活用」で置き換えられるなら「活きる」が使えると思う。
- 資格が活きる=資格を活用できる
- スキルが活きる=スキルが活用できる、スキルが役立つ
- 活きた知識=活用できる知識
逆に「生きる」のほうは置き換えられないことが多い(つまり「生きる」がベストってこと)
- 山と生きる=山と活用する(?)
- 地球は生きている=地球は活用している(?)
- 大自然の中で生きる=大自然の中で活用する(?)
やっぱり命そのものを扱うときとか、生活するとか、暮らすとか、そういう意味で「生きる」を使いたいならやっぱり「生きる」のほうがしっくりくる。
「活きる」は常用漢字の読み方ではない
ちなみに常用漢字としての「活」は「いきる」とは読まない。
あくまで「いきる」は「生」のほうのみ。新聞やニュース、公文書では「生きる」で統一されている。小学校で習う順番も「生」のほうが「活」よりも早い。つまり「生(きる)」のほうがポピュラーで間違いがないってこと。
なので、ぶっちゃけ迷ったら「生きる」にしておけば恥をかかない。
まとめ
- 命そのものや暮らしや生活のことを言いたいなら「生きる」を使う。
- 活用できるとか有効とか価値を発揮するとかそういう意味なら「活きる」を使う。
- 迷ったら「生きる」を使う。