【最終更新日:2020/4/30】
「同封」と「同梱」はすごく似た言葉です。
なので、あいまいな使い方をしていると色んな人を混乱させてしまいます。
使い分けには気をつけましょう!
「同封」と「同梱」の違いは、ズバリ「サイズ」と「梱包の数」の違いです。
- 同封:1つの封筒に2つ以上のものを入れる。(封筒サイズ/梱包数:1)
- 同梱:1つの箱に2つ以上のものをそれぞれ梱包して一緒に入れる。(サイズ大/梱包数:2以上)
それぞれの意味について、以下に具体例を出しながら解説していきます。
同封と同梱の違いをきちんと理解して、使い分けていきましょう。
【同封】いくつかのものを1つの封筒に入れて送るときに使う言葉
同封とは「同じ包みに入れる」という意味です。
ですから「AとBを同封する」とは、「AとB」がひとつの袋に同時に入っている状態です。
たとえば、あなたが「AはBが入っている封筒に同封しましたよ」と言った場合、相手が封筒を開けたとき「AとBが揃って入っている」状態でなければ「同封」とは言えません。
そして重要なのは、このとき封筒は1つだけだということです。
封筒の中には、Aというもの、Bというものが入っています。
ただそれぞれは個別の「封筒」に入れられているわけではありません。ここに注意してください。
あくまで「包み(封筒)」は1つ、外側の大きな封筒だけの状態です。
このように、封筒に複数のものを入れて送る場合は「同封」という言葉を使います。
例文:「社員証は、入社案内の封筒に同封してあります」
⇒ 入社案内が入っている封筒を開けると「入社案内の書類」が入っていて、一緒に「社員証」も入っている。
【同梱】:複数のものを段ボールに入れるときに使う言葉
同梱とは「複数の包みを1つの包みに入れて一緒に送る」という意味です。
つまり「AをBに同梱する」とは、「B」という入れ物があって、その中に「A」という入れ物を入れて梱包するということです。
ですから、箱を開けるとまず「B」が入っていて、同時に「A」の包みも入っているということになります。
Aを取り出すには、さらに包みを開けなければなりません。
通常は小包や段ボール、箱類などの大きなもの送るときに「同梱」という言葉を使います。
分かりにくければ、下の例文を参考にしてください。
例文:「納品書は、商品段ボールに同梱して送ります」
⇒商品が入っている箱を開けると「商品」と「封筒」が入っている。封筒を開けると「納品書」が入っている。
ポイントは「包みの中に包みが入っている」ということ。
商品を包む段ボールの中に、さらに「包み(封筒)」が入っていて、その中に納品書が入っている。
これが「同梱」です。
同封と同梱の違い
ここまで読んでお気づきになった方もいらっしゃると思います。
つまり「同封」と「同梱」の違いのひとつは「サイズの違い」です。
封筒サイズであれば「同封」を、それ以上なら「同梱」を基本的には使うことが分かったと思います。
ただし「封筒」であっても「大きい封筒」に「小さな封筒」を「複数」入れて送る場合があります。
これは「同梱」と言って差し支えないでしょう。
つまり、封筒を開けるとまた封筒があるような状態(マトリョーシカのような状態)なら、それは「同梱」ということです。
そのため、二つ目の違いは「梱包の数の違い」とも言えます。
「Aさんの書類(封筒1)」と「Bさんの書類(封筒2)」を「大きいサイズの封筒」に入れた場合、「AさんとBさんの書類は封筒に同梱している(封筒を開けると封筒1と封筒2が入っている)」と言うことになります。
封筒の中に封筒が入っているとか、段ボールの中に封筒が入っているとか、箱の中に箱が入っているとか、そういう状態のことを「同梱」と言います。
まとめ
- 「封筒」なら「同封」と言う。
- 「封筒以外」なら「同梱」と言う。
- ただし、封筒でも「二重に包まれた状態(マトリョーシカ)」で送るなら「同梱」と言う。