【最終更新日:2020/4/30】
コーヒー豆は焙煎してから使います。
つまり「炒る(炒める)」ということですね。
この「炒める前のコーヒー豆」、「生の状態のコーヒー豆」を「生豆」と言います。
読み方は「キマメ」です。
ただし、それは一般的なお話です。
コーヒー業界に限っては意味的に正しい「ナママメ」と読むことが多いです。
ですから、普段は「キマメ」と読んでいれば問題ありませんが、業界人っぽく振舞いたいときはあえて「ナママメ」と読むようにしましょう。
一目置かれます。
「キマメ」でも「ナママメ」でも正しい
実は「生豆」は「キマメ」とも「ナママメ」とも読めます。
日本語的にはどちらでも正しいのです。
ただし「生」を「キ」と読むか、「ナマ」と読むかについては、次のように微妙な違いがあります。
- 「キ」=「混じりけがない」/「純粋な」/「100%の」
- 「ナマ」=「加熱処理をしていない」/「加工する前の」
たとえば「キ」であれば「生醤油(きじょうゆ)」や「生地(きじ)」、「生娘(きむすめ)」、「生真面目(きまじめ)」などで「キ」と読みます。
一方「ナマ」であれば、「生野菜(なまやさい)」や「生卵(なまたまご)」、「生魚(なまざかな)」、「生肉(なまにく)」などで「ナマ」と読みます。
加工する前だから「ナママメ」
(豆知識:生豆は緑色であることから「グリーンビーン」とも呼ばれる)
では、コーヒー豆はどうなのでしょうか。
コーヒー豆は焙煎(ロースト)してから使います。
つまり、焙煎する前のコーヒー豆は「生(ナマ)」というわけです。
したがって、意味的には「生豆(ナママメ)」が正しいということになるのです。
べつに「混じりっけのないコーヒー豆」とか「純粋な品種のコーヒー豆」という意味で「生豆」という言葉を使っているわけではありませんからね。
単純に「加熱する前」だから「ナママメ」ということになります。
でも「ナママメ」と言うと違和感がある
とは言え、一般的には「キマメ」と読んだほうが違和感が少ないです。
「ナママメ」と言うと「生真面目」を「なままじめ」と読んでいるかのような違和感があります。
あたま悪そうです。
上の解説のような事情を知らない人からすると「ナママメ」と聞くと、あなたがまるで漢字が読めない人みたいです。
ですので普段は「キマメ」と言い、この「キ」と「ナマ」の違いが分かるツウな人が集まる場では「ナママメ」と言うとよいです。
まとめ/困ったら「生豆(キマメ)」で
- 「生豆」を「キマメ」と読んでも「ナママメ」と読んでも、日本語的にはどちらも正しい。
- 一般論としては、「生豆(キマメ)」と読むことが多い。(例「生真面目(きまじめ)」)
- 業界人は、「生豆」が「焙煎する前の状態である」ことを意識し、「生豆(ナママメ)」と読む。(例「生野菜(なまやさい)」)
- 普段は「キマメ」と読み、ツウな人が集まっている場でのみ「ナママメ」と読むのが無難。
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