第6話「ピュアプレイ」を視聴した感想を述べます。
今回のあらすじ
ピュアイリュージョンにおいてヤヤカたちと交戦中、
パピカとココナの前に謎の門が現れた。
興味本位で近づいた2人は門に吸い込まれてしまう。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
そこで起きる出来事は、あの美術部の「先輩」の過去であった。
パピカとココナは追体験という形を通して先輩の「おばちゃん」との思い出を辿る。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
先輩には「ある苦い記憶」があった。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
2人は協力してこれを解決する。
すると現実世界の先輩に影響を与える。
個人的な感想
今回のエピソードは『フリップフラッパーズ』の世界観(物語)を語るうえで、非常に重要な意味を持つお話だったと思います。
まだ最後まで終わっていないので何とも言えません。これまでにも伏線が散りばめられてきたでしょう。ただ恐らく、あとで振り返ったら「ここからは分かりやすかったな」と思えるようなエピソードだったと思います。
ラストにおける先輩の「キレイでしょ?」という台詞が、どういう意味を持っているのか気になるところです。
少なくとも、ラストシーンにおいて先輩が「マニュキュア」のトラウマを乗り越えていることは明らかです。
ここから「過去改変(歴史改変)」もしくは「記憶書き換え」の可能性が出てきたと思います。
回想と導入の合わせ技
ある人物(キャラクター)の記憶やトラウマについて、1つのものをきっかけに展開していくという手法は非常に上手だと思いましたね。
単なる回想としてではなく、この作品の世界観を最大限利用してある人の核心部分に迫るお話の運びが上手です。
寒色と暖色
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
先輩は「いい思い出」と「悪い思い出」の境目をはっきり持っているようですね。
それがこの色合いの違い。単に演出の違いとも言えますが、この作品は色使いに意味を持たせているようですから、今回はそういう違いだと考えています。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
暖色は良いこと、寒色は悪いこと――。
と言うことから考えると、どうやらココナがいい思い出担当、パピカが悪い思い出担当と割り当てられたようです。
しばらくの間は、楽しい記憶パートが続きます。
したがってココナとおばちゃんが映っている間は暖色(オレンジ色)を基調とした画面になっています。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
こういうのってビジュアル的にすごく分かりやすいですよね。
で、これが後半になるにつれて混ざってくる。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
というか、ほとんど青色=嫌な記憶になっていく。
もう何とも言えない気持ちになりました......。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
もう最後なんて「色」無くなっちゃいますからね。
そこにあるのは「絶望」です。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
クッキーの出来具合
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
てっきり
上手に焼けた=ココナ
少し失敗=パピカ
だと、思っていましたが正解は逆でしたね。
騙された......。悔しい。僕もまだまだですね。精進します。
そういえばパピカハウスに招待された時もパピカ料理してたよね。パピカは料理上手なのかもしれない。意外と料理スキル高いのかもしれません。
ムフー
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
パピカの口癖。
口癖というか擬声語になるんですかね。
とても可愛らしい表現だと思います。今回は特に気になりました(気に入りました)。尊いです、ムフー。
リズミカルな台詞回し
(引用:https://webnewtype.com/news/article/92028/4/)
パピカ「ズルい!(糾弾)」
トト「ズルい?(疑問)」
ユユ「ズルいよ(肯定)」
この部分、すごくリズミカルで聞いていて楽しかったです。
パピカのくするぐる攻撃
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
戦闘シーン、これまでのお話もそうでしたが結構凝ってますよね。
効果音「ヴィイイン!」とかも最近聞かない音だと思います。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
ましてやこんなコミカルな作画とあわせて聞ける機会なんて早々ないでしょう。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
また足の動きなんかも細かく、かつよく動いている。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
パピカが油断してたら、いきなり上から思いっきりぶん殴ろうとしてるシーン。
こりゃあすごい。
若干スローになるところなんかも少年漫画を思わせる緊張感。
よく出来てる。
止め石と神域
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
「これ以上進んではいけない」って印(しるし)ですね。
住宅街ではもちろん見かけませんが、ちょっと高級なホテルの庭園に置いてあります。
「立ち入り禁止」の立て札とかカラーコーンとかじゃなく、石に縄ってのがオシャンティーかつクールジャパン(違う)。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
あと「門」。
なんか鳥居っぽいですね。
これは神域を表す、ということでしょうから、先輩のとても大切な領域を示していると思われます。その通りでした。
余談
門と言えば「アプティック門」。
「ラフィール」に会いたい。
ぬるぬる動くパパとママ
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
親の喧嘩って嫌だよね。
先輩もしょっちゅう二人の喧嘩をこうやって見ていたのだと思うと涙が止まらない。
(引用:http://ponpokonwes.blog.jp/archives/67210980.html)
なんでしょう、僕は『おもひでぽろぽろ』における「お父さんの顔色を窺いながら食べる夕食シーン」のような、いや~な緊張感があったと思います。
その不安定の心境を現すかのような、不安定な、構図が狂った絵。
この演出は素晴らしかった。
パパとママが変って言った
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
芸術って難しいですよね。
パパとママ(大人)からすると、イロちゃんの絵は「変な絵」なのかもしれませんが、
じゃあ逆に普通の絵なら評価してもらえるかと言うとそういうわけでもない。
なんて理不尽なのでしょう......。
人の世は......。
でも「変(平均的ではない)」であることには変わりないから、攻撃される。
自分をどこまで貫けるかがカギ。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
さすが、おばちゃんは先生をやっていただけありますね。
「独創的」と評価し、また「自分にとっての変」と「他人にとっての変」の違いを教える。つまり、相対的なものだから「変」は無意味だよってなわけ。
いい先生だなあ。再雇用されたあとなんだろうか。
おばちゃんの体色は教育界の損失。
ヒソヒソ話
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
おばちゃんは「定年を迎えた独身女性」。
離婚か死別か、あるいは未婚かは不明。
近所の子供を家に入れていると噂されるおばちゃん。
まあ、物騒な世の中ですからねえ。
でも多少はやむを得ないとはいえ、挨拶するくらいの顔なじみなのにヒソヒソ話はだめでしょう。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
露骨で心折れました。噂するならもっと隠れてしろよって感じ。
いや、わざと本人に分かるようにやったのか? 実に陰湿なシーン。
しかも小さい子供の前で......。先輩もこうして「おばちゃん」に対する人々のヘイトを肌に感じ取っていたんでしょうね、子供ながらに。
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
まとめ
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
まさかフリフラで目頭が熱くなるとは思いませんでした。
第1話のハチャメチャ具合、パロ回のハチャメチャ具合、それらからは想像できないです。
(引用:http://blog.livedoor.jp/aya_g/archives/1062340734.html)
色が戻るところ、グッときます。
しかも暖色!
約束
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
おばちゃん「キレイ?」
(マニュキュアを塗った爪を見せながら)
イロちゃん「イロちゃんも!」
(マニュキュア塗りたい)
おばちゃん
「大きくなったらね」
「マニキュアの似合う素敵な大人になったらね」
(引用:http://anicobin.ldblog.jp/archives/49974161.html)
先輩「キレイ?」
(パピカ達に見せながら)
僕「ええ話やで(ニッコリ)」
僕「......。」
僕「......え?」
一瞬戸惑いましたね。笑。
先輩は「マニキュアの似合う素敵な大人」になったことになるんですが、つまりそれって……。
変わったのは「過去?(世界)」
それとも「先輩の記憶?」
なにそれこわい......。
心を動かすエピソードだった
さて。
別に「おばちゃん」が死んだわけではないですが、なんでしょうねこの気持ち......。
恐らく個人的な事情として、祖母が認知症で施設にいるから簡単に投影できてしまう、って理由がしっくりきます。
僕も、妹も、叔父さんも、死んだ叔父さんのことすら覚えていないってのは悲しいことです。もちろん誰のせいでもないんですが......。
個人的に「人を殺さずに感動させるアニメ」は「感動系」の中でも上級だと思っています。人が死んで悲しいのは当たり前ですからね。サイコパスでない限り。
てっとり早く感動系つくるなら、思い入れのあるキャラをとりあえず殺しておけばいいいんです。わりと簡単にお涙頂戴になります。平たく言えば「感動ポルノ」ですね。
でも「人殺さずに」という条件の下で人の心を動かすお話を考えるのは難しいです。
相当ストーリーを練らないといけない。しかも練ったけど泣けない(失敗)となると、一気に寒い話になってしまう。この塩梅が難しいんだよなあ。
だから人を殺さずに人を感動させるアニメは、貴重なものだと思ってます。
オリジナルアニメはいいですねえ!
ネタバレないですし。自分あるいは視聴者みんなで考えるしかない。
『まほいく』も最近いい感じの殺伐具合なのですが、原作付きですからねえ……。
既定路線があっての、12,3話でどう収めるかってだけですから。
一方のこちらはそもそも今どこら辺かすら謎。未知数。面白いですね!
第6話と言うことで、折り返し地点を迎えた『フリップフラッパーズ』。
これからもますますどんな展開になるのか目が離せません。
前回のお話