映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を観ました。
モデルとなったレイ・クロックという男が「善」とも「悪」ともとれるキャラクター設定で、なかなか面白かったです。
こういう「組織」とか「乗っ取り」とかのお話って好みなので、けっこう楽しめました。
さて。
直接的な「感想」ではないのですが、見ていて思ったことが1つありました。
見終わってからこのようなツイートをしたんです。
『ファウンダー』観て思ったけど、ほんと「成功したい!」って思って、もがいてる人ってイタイよね。マジで痛い人。周りからボロクソに言われるし、見下されるし、バカにされるし、コケにされてサンドバック状態。笑
— コモリヤスハル (@yass_cample) 2018年2月22日
でも成功した途端、遡及的に「苦節の時代があったんだ」みたいな美談になるんだよね
ちょっと色々言葉が足りなかったので、補足します。
「意識が高いだけ」だと「ただの痛い人」だ
僕の偏見かもしれませんが、アメリカの映画を見てると「意識高い系の登場人物」が多い気がします。
まあ、映画の中のキャラクターですからね……
極端に濃い味付けをしないとキャラが引き立たないという事情から、わざと大げさにしてるだけかもしれません……。
映画『ファウンダー~~』のレイ・クロックも、わりと痛いキャラとして描かれていました。
簡単に言うと、彼は常に「成功したい!」と思っていて、いろんな儲け話に飛びついては実践し、失敗し、なかなか成果に結びつかない人物として描かれます。
映画の冒頭でも「売れないセールスマン(ミキサーを売り歩くおっさん)」として登場します。
そうなんです、レイ・クロックはいい年したおっさんなんです。
意識高い系おっさん。
もう救いようがない悲惨さです。
結局のところ『マクドナルド』の創業者(ファウンダー)となって億万長者になったからこそ、こうして美談チックな映画にもなりましたから良かったのものの、このまま鳴かず飛ばずだったら、悲惨な晩年だったと思います。
こんな感じで、意識高いだけだとやっぱりどこか痛いんですよね。
あなたの周りにもいませんか?
夢みたいなことばっかり言ってる人。
「ブログで飯を食うんだ」とか言ってる人。
「アフィリエイターになって脱サラだ! 専業アフィだ!」とか言ってる人。
そういう人たちは断じて「痛い」。
口だけはイッチョ前で、傍から見てると「おぅ……。そうか、がんばれよw」って感じです。
痛さの原因は、言ってることとそいつが置かれた状況が乖離しているってところです。
口では何とでも言えます。
どんなきれいごとも、理想も語れます。
その一方で、ちゃんと飯を食ってないといけません。
家族を養わなければいけません。
絶対的で客観的な基準はそう、「カネ」です。
世の中ゼニなんです。
年収です。
資産です。
年商です。
カネ、カネ、カネ。
お金なんです。
ぶっちゃけ、儲けてるやつなら何言ってもいいんです。
だって、説得力あるじゃないですか。
事実として、お金たくさん儲けてるわけですから。
でも、逆にお金持って無いやつが何言っても説得力ないです。
人はお金だけじゃないですが、理想でも飯は食えません。
意識が高いことを言って、信用を得たいのならやはり、それで儲けてなきゃダメです。
意識が高いだけなら、それはただの痛い人です。
「おれはお前たちとは違うんじゃ―! 高い理想があるんじゃー!」みたいな選民思想に凝り固まった人をたまに見かけますが、かなり痛いです。
もっと謙虚に生きてください。
意識が高いだけだと痛いだけです。
意識の高さと、儲けは両立してなければ説得力がまるでありません。
「痛さ」はオセロをひっくり返すように「苦労話」に変化する
ところが、面白いことに「痛い人」でもなんとか成功した途端、評価がころっと変わります。
手のひら返しとは言いませんが、なんというか、捉えられ方が180度変わるんですよ。
周囲もそうですし、自分の意識もそうです。
つまり、これまでの「意識高い系な活動=痛さ」が「苦労話」や「美談」として語られるんですね。
まるでオセロだな。
オセロってボードゲームあるじゃないですか。
裏表で白黒になってるやつ。
あれをイメージしてもらいたいんですけど、最初に立てた志を「白い面(白い石)」とするじゃないですか。
で、その後の色んな活動=痛い活動=痛い言動=自分の黒歴史を「黒い面(黒い石)」だとしましょう。
1枚、また1枚と「黒い面」が横一列に並んでいくわけですよ。
続ければ続けるほど、どんどんどんどん増えていくわけ。
「こんな会社、やめてやるー! フリーランスだ! 自由業だ! 自営業におれはなるぞー!」って志立てて、勢いで会社を退職して、サラリーマンの地位を捨てて、Twitterでサラリーマンをディスりつつ、あんな仕事、こんな仕事に手を伸ばしてみるもののサッパリうまく行かず、ブログもだめ、アフィリエイトもダメ、転売もダメ、せどりもダメ、ココナラもだめ、ミンネもダメ、メルカリもダメ、ヤフオクもダメ、マケプレもダメ、何をやってもダメダメダメ。本名顔出しでもダメ。収益が上がらず、どうしよう……みたいな話ですよ。
周囲の人からもバカにされるわけ。
「寝言は寝て言えwww」とか「無理だろバーカwwww」とか「え?w まだ続けてるの?w」とか「真面目に働け」とか「会社員のほうが向いてるんじゃない?w」とか。
必死に反論するんですけど、またもや意識高い系発言。
痛い人の領域から出ないんです。
当然、批判は止まず。
だってそうですよね、明らかに「黒い面」ばかりなんですから。
人は自分より劣ったものに厳しいです。
それがインターネッツの世界なら猶更です。
(表面上は)「匿名」の世界なわけですから、人様の目を気にすることなく石を投げつけることができる。
そういう空間なんです。インターネッツは。
明らかに生計立てられてない人を、クズと言います。
ダメ人間と言います。
アルバイト、フリーター以下の存在です。
元会社員ならそれが目立ちます。落ちぶれ方が半端ないです。
明らかに会社員時代より困窮してるわけですからね。稼げてないわけですからね。
傍から見ても、誰がどうみても「失敗」。
そして何より自分でも焦り始めるわけですよ、「黒い石」ばかりの盤面に。
で、辞めると。
逃げ出す、と。
戦略的撤退とか、損切りとか言うかもしれませんが、要は失敗です。
夢破れて会社員に戻ると。
アフィリエイトからの撤退ですよ。
となると、これ以上盤面の状態は変化しないわけで、全面真っ黒。
1つだけ「白い面=志」があったとしても、それは微々たるもの。誤差。
全体的な印象としては負け組です。
ところが、です。
1つ成功すれば、最初の1つと最後の1つで全面「白」にひっくり返すことができる。
平たく言うと、見返してやることができるんですよ。
まるですべてこの時を待っていたかのように。
まるで、すべて計算済みだったかのように。
全面白に変わる。
申し分ないほどの成功者。
そんな感じに一気に形成逆転です。
映画の話に戻りますが、レイ・クロックもそうです。
もし『マクドナルド』の創業者にならなかったら、未来が変わっていたら、ただのイタイおっさんでした。
奥さんと寂しい老後を送っていたことでしょう。
でも『マクドナルド』がうまく行った。
だから、レイ・クロックの名は世界に轟いたし、映画にもなったんです。
同時に、レイ・クロックになれなかった人物もごまんといるはずです。
たぶん、レイ・クロックも、無名のおっさんも、痛さはさほど変わりないと思います。
唯一違うのは、『マクドナルド』の創業者か否か。
創業者だから過去の痛さは「だからこそうまくいったんだ」みたいな美談として語られるし、創業者じゃないから「痛すぎワロタwww」と一生言われ続けるわけです。
とにかく「成功」すればいいんです。最後に。
結論:最後まで立っていたヤツが勝ち
もし何かにチャレンジするなら、増え続ける「黒い面」に怯えず、勇気をもってただひたすらに、がむしゃらに突き進んで行って、いつか必ず「成功する」と信じてやり続けること。
それが大事です。
成功者の「成功」は過去にさかのぼって適用されるんですから。
つまり、いまどんなに「痛く」て「可哀そう」な人であったとしても、最後に「成功」さえすればぜんぶ帳消しにできるということです。
過去のあんなことやこんなこと、黒歴史な諸々はぜんぶ「美談」や「笑い話」になります。
安心して「痛々しくあれ」ということです。
ただし注意して欲しいのは、それらはすべて「成功すれば」の話です。
成功しない限りただの痛い人である事実は、いつまで経っても変わりません。
逃げ出したら盤面は黒いままです。そこでゲームは終わってしまいます。
あなたの「負け」は確定し、記録されます。
未来永劫、永久に「痛い人」のままです。
それが嫌なら、耐えられないなら、やはり「成功するまで続ける」べきです。
それが「成功」の秘訣です。
「諦めないこと」ってよく言うじゃないですか。
それがこの本当の意味なんじゃないかと思います。
失敗は結果じゃないんです。
失敗は、成功の過程なんです。
成功するまでやればいいんです。
そうすれば失敗は結果じゃなくなります。
たぶん途中で「あなたのためを思って」とかありがたーいお言葉を頂戴する機会があると思いますし、色々ガタガタ言ってくる人がいると思うんですよ。
有象無象がごちゃごちゃ現れると思います。
でもそういうのは全部「暴風」みたいなものです。
嵐は必ず終わります。
過ぎ去るのを待ちましょう。
暴風の中で、親に言われたから、とか、無収入に耐えきれず、とか、モチベが無くなって、とか色々言い訳を述べつつ退場する人もいると思います。
中には、一瞬成功したかに見えた人もいるでしょう。
そういうのも全部ひっくるめて「嵐」です。
結局、その暴風をしなやかに耐えて、最後まで立っていた人だけが「成功者」です。
嵐が去った後に舞い戻ってきて、「おれも本当ならお前以上に成功していた」とかムカつくことを言ってくるヤツがいると思うんですが、そういうのはただの負け惜しみです。
勝者の余裕をもって、軽くあしらってあげましょう。
途中で逃げ出したヤツ、撤退したヤツはすべて負け組です。
ヤツは逃げ出した。あなたは残っていた。
それが事実です。
服が破れようが、顔が汚れていようが、髪の毛がぐちゃぐちゃだろうが、最後まで立っていられたヤツが勝ちで、総取りできます。
アフィリエイトでも、ブログ飯でも何でもいいですが、とにかく成功の秘訣は「続けること」、「継続」です。
結局、失敗した状態で辞めたら「ザマァwwwwwww」みたいな人が溜飲下げるだけなんだよね。やっぱ馬鹿にされても、それでも成功すると信じて臥薪嘗胆なんだろうな。となると、やっぱり退場しない体力なんだろうな。具体的には、儲からなくても細々とブログを「続けること」が大事。そう解釈した。
— コモリヤスハル (@yass_cample) 2018年2月22日
最大瞬間風速的に、「太く短く」ではいけません。
要は「トレンド系」ですね。
バズとか、炎上芸人枠も総じて短命ですよね。そういうことです。
やはり狙うべきは「細く、長く」です。
続けてさえいれば、いつかきっと必ず芽が出ます。
光明が見ます。
チャンスを見つけたら一気に攻めて、ものにしましょう。
「白い石(オセロ)」を手に入れましょう。
臥薪嘗胆。耐えてください。