「投資」は、長い目でみて最後にプラスになってりゃいいわけだから。
基本的には放っておいて、普段は微修正するだけでいいと思うの。
1.増えても減っても「自己責任」と知る
投資を検討するからには、銀行預金より高い利回りを期待しているはずです。
しかしそれは同時に、ある程度のリスクを取るということにつながります。
リスクを取るからには損をする可能性(元本割れ)も覚悟しておかなければなりません。
儲かっても、損をしても自分で選んだ結果として受け入れる心がまえが必要です。
そのためにはよく理解したうえで、世の中に数多く存在する金融商品の中から自分にぴったりな物を選ぶ必要があります。
うまくいった場合の高い利回りだけを見て金融商品を選択するのはご法度です。
きちんと自分で調べ、決して人任せにしたりせず、よくリスクや損失のことを理解したうえで投資を始めましょう。
2.投資にはコストが掛かると知る
投資にはコストがかかります。
これも無視できないのでよくよく考えておく必要があります。
投資を始めるとき(購入時)、投資をしているとき(運用中)、金融商品を売るとき。
すべてに費用がかかります。また手間も時間がかかります。
費用の多くの場合は人件費です。
とは言え、コストをかければ利回りがよくなるという法則はどこにもありません。
高ければ高いほどおいしい料理が食べられるわけではないことと同じです。
いつ、どんなときに、どれくらいの費用がかかるのか。
年間でいくらコストを負担するのか。
ちゃんと理解しておかなければ期待する利回りを達成できません。
注意しましょう。
3.リスクとリターンは表裏一体と知る
投資の世界における「リスク」とは「不確実性」のことです。
要はリターンの「振れ幅」です。
リスクが高い商品は大きく儲かる可能性も高いですが、逆に大きく損をする可能性 (元本割れ)もあります。
一般的にリスクが高い場合リターンも大きくなる傾向がありますが、リターンどころか損をする可能性もあるので注意が必要です。
このように「ハイリスク・ハイリターン」と「ローリスク・ローリターン」が投資の基本と言えそうです。
いいとこ取りをした「ローリスク・ハイリターン」は誰もが欲しがる夢の商品ですが、現実にはそのような商品はほとんど出てきません。
出てきたとしても詐欺の可能性が非常に高いので気をつけましょう。
うまい話には必ず裏があります。
4.自分は何に投資しているのかを知る
金融商品には大きく4つのカテゴリーに分けることができます。
それぞれのカテゴリーごとに「リスク」と「リターン」の関係がある程度決まってきます。
なので、自分が許容できる範囲で金融商品を選ぶことが必要です。
4つのカテゴリーは2つの軸で分類されたものです。
それは「国内」か「外国」か。そして「株式」か「債券」か、の2つです。
組み合わせると 「国内株式」「外国株式」「国内債券」「外国債券」の4つのカテゴリーに分けられます。
株式と債券では値動きが異なります。
また国内と外国でも値動きが異なります。
これを踏まえて分散して投資し、全体として最適な利回りの実現を目指します。
また近年では「不動産投信(REIT:リート)」も少額から購入できるようになりました。
この不動産投信は国内と外国、外国は先進国と新興国に分けられます。
さらにコモディティ投資なんて商品もあります。
これは穀物や鉱物などの現物資産を投資対象とした金融商品です。
すべての値動きが連動しているわけではなく、多少違う動きをすることが大半です。
自分の取れるリスクを加味しながら、購入する金融資産を検討しましょう。
5.自分で理解できないものは絶対買わない
よくわからないものは買わない。
これも鉄則です。
何を買うにせよ説明を良く聞いて、納得した上で購入するようにしましょう。
誰にとっても有益な金融商品というものはありません。
人それぞれに合った金融商品というものがあります。
販売者はあなたのレベル(初心者か上級者か)に合わせ、財産・資産の状況や投資の目的、許容できるリスクの範囲などを踏まえ、適切なアドバイスをする義務があります。
ですから説明の中でよくわからないことがあればきちんと確認し、納得のいくまで説明してもらいましょう。
冒頭でも述べたとおり、投資は資産が目減りするリスクを背負っています。
そしてどんな結果になっても受け入れるのはあなた自身です。
よく分からないままにせず、これから買おうとしている商品を理解したうえで購入するようにしましょう。
6.まずは少額から始めるべし
「投資」と聞くと非常に大きな金額を動かすイメージがありますが、実際にはもっと小さな額から始めることができます。
例えば投資信託であれば月5,000円から1万円未満で始められます。
毎月の通信費や外食代と比べてもそれほど無理な金額ではないことが分かると思います。
また、株式にしても5万円や10万円の銘柄が多数あります。
初心者の人はまずはそういった少額の投資から始めてみましょう。
少額なら、仮に損をしてしまったとしてもその範囲で済むので、勉強代として受け入れられます。
あと最初のうちは余剰資金で投資をしましょう。
投資はギャンブルではありません。基本的に「一か八か」でやるものではないのです。
生活に必要な資金には手をつけず、普段使わず銀行で眠っているお金を投資に回すといいでしょう。
7.ひとつより複数に投資するべし
投資におけるリスクを減らし、安定的に運用するには「一点集中」や「集中投資」は避けるべきです。
たとえ、いま高利回りの株式があっても、1年後、5年後どうなっているのか分かりません。
もしその株式の価値が暴落したときには一瞬にして莫大な損失を被ることになります。
したがって、同じ株式でも複数の企業の株式を保有すべきです。
また業種も一つに絞らず、様々な業界からまんべんなく自分の株式に組み込むようにしましょう。
また、株式だけでなく債券も検討すべきです。そして国内の商品にこだわる必要もありません。
一つの商品の値動きが全体に与える影響を出来る限り小さくし、値動きの違う金融商品を組み合わせるという「分散投資」の考え方がとても重要です。
8.積み立てるイメージで買うべし
やっぱり投資というと大金を動かすイメージが先行します。
しかし安定的に運用するなら、長期的な視点で投資することが大切です。
ひとつの方法が積立投資です。
たとえば投資信託などを使うと、毎月数千円単位で好きな金額を設定し定期的な投資することができます。
単純に貯蓄したとして、22歳から60歳までコツコツ貯めたとすると836万円になります。
しかしこれを年3%で運用していたとすると60歳になる頃には1,549万円になります。
およそ1.8倍程度になるのです。全然違います。
その秘密は「複利」の力です。
かの有名なアインシュタインも認めている効果です。
それくらい複利の力は絶大で強力な物と言えます。
さらに、毎月決まった額を投資に回すと月々の値動きの影響が分散されます。
その結果「安い時にたくさん買って、高い時には少し買う」という理想的な購入が可能です。
ぜひ積み立てるイメージで、毎月決まった額を投資に回しましょう。
9.コツコツと長く続けるべし
投資は長く続けることが大切です。
一度買ったら目先の利益に惑わされて売ったりせず、ずっと持ち続けることを心がけましょう。
少し高くなったからと言って手放すと、そのあともっと高くなった時の利益を失います。
また、長く保有することで一時的に値下がりした株価がまた元に戻り、元の値以上になったときに得をします。
加えて株価というものは会社の業績が遅れて反映されます。
つまり時間差があるのです。
素晴らしい商品やサービスを世の中に出すことで普通株価は上がりますが、評価が株価に反映されるまで数年単位で時間がかかることも少なくありません。
したがって、今は過小評価となっていて株価が上昇しなかったとしてもその後じわじわと上がる可能性も十分にあるのです。
株は長く保有することで利益を得られます。
気長に待つ心構えが必要です。
10.十分すぎるほど吟味すべし
これまで述べてきた通り、目指すべき運用は「中長期投資」です。
そのためには投資対象となる商品をよく吟味し、中長期的に成長していくものかどうか見極める必要があります。
株式を60歳まで保有するつもりで買ったのに、1年後に会社が倒産し紙切れになっては意味がありません。
長い目で見て着実に成長し続けられる体力を持ち合わせている会社なのかをよく考えて投資しましょう。
まとめ
投資はあくまで「将来必要になるお金の調達手段」に過ぎません。
自分のライフプランやライフスタイルに合った運用をすることが大事です。
5年、10年、30年といった中長期的な運用を考えるわけですから、長く続けられるようなしくみを自分で考えましょう。
毎月の投資額や積立額が大きければ大きいほど、将来的に大きなリターンが得られる可能性があります。
そのためには第一に「収入を増やすこと」が先決です。ジリ貧状態では投資に回すお金をつくることはできません。
収入を増やすあらゆる努力をしましょう。
収入を増やすことが難しければ、日々の支出を見直しましょう。
意外なところで浪費している可能性があります。
個々の浪費額はたとえ少額でも1年間の総額で考えると大きな無駄となっていることもあります。
そのような部分は積極的に見直し、投資にまわすように努力しましょう。